2009年(平成21年)12月 定例会

目次

知事と県議会のあるべき関係について

質問

  • 「経済財政会議」の位置づけについて:事前の説明が不十分であり、有識者らの会議で決められた内容が事実上の決定事項となり、県議会が単なる「追認機関」化してしまう懸念はないか。
  • 「事業仕分け」の導入基準について:抽象的な「無駄の削減」という理念だけでは外部の仕分け人も判断に迷う。知事自身が重点分野や無駄に対する価値基準をある程度明確に示した上で検証すべきではないか。
  • 「職員給与カット見直し」の説明責任について:今後の財政に影響する決定を唐突に行うのではなく、追加財源(年間81億円)の確保方針と合わせて議会に説明・説得する責任があるのではないか。
  • 知事と県議会のあり方について:最終的な合意形成に向けて、決定前の段階から首長と議員が議論を重ねるべきである。知事は議会の役割や両者のあるべき関係をどう考えているか。

答弁:知事

  • 知事と県議会の関係性:二元代表制のもと、チェック・アンド・バランスを適切に機能させ、闊達な議論を通じてより良い施策と課題解決を目指す。
  • 外部意見の活用と決定権:「経済財政会議」や「事業仕分け」は、急激な社会変化の中で透明性を高め、外部の専門的な視点を取り入れるための有効な「手法」である。
  • 最終判断と議会への説明:執行機関としての最終判断は経営戦略会議を経て知事自らが行い、その上で予算案や条例案として議会に諮り、しっかりと説明を尽くして議論を行っていく。

職員給与カットの見直しについて

質問

  • 給与カット見直しの是非:大幅な財源不足(456億円)を一般事業やインフラ維持費の削減で埋めようとする一方で、職員給与カットを見直して81億円もの財源をそこに充てることは、景気低迷に苦しむ県民の理解を得られないのではないか。
  • 行財政改革の効果の総括:これまでの行財政改革による効果(人件費総額の削減状況など)をまず総括すべきではないか。
  • 見直しのタイミング:公債費等の将来負担の先送りに過ぎない現状で、給与カット見直しを決断するのではなく、平成22年度に策定する「財政健全化計画」の検討期間中も給与カットは継続すべきではないか。

答弁:知事

  • これまでの改革成果:人件費抑制や職員数削減を長年継続し、平成20年度決算でプライマリーバランス黒字化などの効果は現れている。
  • 給与抑制措置の継続について:臨時特例の給与抑制措置に依存し続ける財政運営は健全とは言えず、人事委員会からも早期解消を求める意見が出されている。
  • 判断の理由:平成22年度に「中期財政健全化計画」を策定し人件費のあり方を検討するが、今年度が給与の区切りの年であること、また次年度に新たな方針を定める段階であることを踏まえ、来年度もそのまま給与抑制を継続することは適切ではないと判断し、課長級以下の抑制措置は実施しないこととした。

財政健全化に向けたあるべき手順について

質問

  • ビジョンの提示が先ではないか:予算の余力がほとんどない中で、全体のシナリオがないまま事業仕分けなどの手法を先行させるのはおかしい。
  • 適切な手順の提案:まずは県庁の「広島経営戦略会議」が計画を策定し、歳出・歳入両面の戦略やビジョンを議会と県民に示した上で、その後に事業仕分けを行って歳出を見直すのが順序ではないか。

答弁:知事

  • 計画策定と外部意見の連携:平成23年度以降の「中期財政健全化計画」は、来年1月に設置する「経済財政会議」での外部有識者の議論や提言を踏まえて策定する。
  • 事業仕分けの位置づけ:これと並行して、平成22年度に「事業仕分け」を本格実施(当初予算では試行的に実施)し、その成果を「中期財政健全化計画」に反映させていく。計画の議論と事業仕分けを相互に連携させて進める。

瀬戸内海の「力」と「宝」について

質問

  • 「宝」の具体性と活用策:知事が掲げる「瀬戸内 海の道1兆円構想」は具体性に欠ける。かつて「外国人観光客を呼べる自然(宝)は残っていない」と民間から判断された過去もある。
  • 知事の役割:広島県の「力」と「宝」が何であるかを明確に示し、企業や投資家に対して投資意欲を掻き立てる説得を行うべきだが、知事はこれらをどのように位置づけ、活用しようとしているか。

答弁:知事

  • 瀬戸内海の「力」と「宝」の定義:穏やかな気候・多島美などの自然環境、2つの世界遺産、アートやスポーツ活動、多彩な食材(カキ、レモン等)、交通環境(しまなみ海道、クルーズ船等)が国内外の観光客を惹きつける力と宝である。
  • 現状の課題と方針:本県を訪れる外国人観光客は欧米が中心で、アジア新興国からの割合が全国平均(70%)に比べ25%と極めて少なく、伸びる余地が大きい。
  • 今後の具体策:広域観光ルートの開発、宿泊・飲食などの観光インフラ整備、世界への情報発信が必要である。早期にプロジェクトチームを立ち上げ、民間活力を活用しながら「海の道1兆円構想」の具体化と観光産業の振興を図る。
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