目次
地方交付税の状況と今後の見通しについて
現状と問題の背景
- 国の交付税特別会計には52兆円の借入金があり、そのうち34兆円は地方負担分として返済する必要がある。
- 平成18年度の地方交付税の出口ベースは15兆9千億円であり、臨時財政対策債を含めてこの3年間で5兆1千億円削減されている。
- 平成19年度から34兆円の返済が始まれば、国から地方への地方交付税はさらに減少することになる。
総務企画部長への質問
- 小泉改革により、本県の地方交付税は3年間でどれくらい減少したのか?
- 今後の交付税確保の見通しについてどう予測しているか?
当局答弁(総務企画部長)
- 臨時財政対策債を含め、平成16〜18年度の3年間で約830億円減少する見込み。
- 今後も国全体での総額確保が予断を許さず、本県の配分についても引き続き厳しい状況が予想される。
今後の財政運営と財政健全化対策について
現状と問題の背景
- 国は地方交付税をさらに厳しく削減しようとしている。
- 県は平成9年、12年、16年に行財政改革の計画を策定し、8年間取り組んできたが、財政の展望が一向に開けない。
- 今後、改革を根本からやり直さなければ県政が立ち行かなくなる。
総務企画部長への質問
- 国の削減方針が続く中、本県の財政運営は本当に大丈夫なのか? 今後どのように健全化対策を講じるのか?
当局答弁(総務企画部長)
- 三位一体改革の影響や福祉医療費の大幅な増加などにより、依然として危機的な財政状況にある。
- 国の動向を注視しつつ、平成18年度中に「新たな具体化方策」を策定し、健全な財政基盤の確立に取り組む。
行財政改革への取組について
現状と問題の背景
- 三位一体改革や交付税削減の影響に対し、人件費抑制や公共事業の大幅削減を行ってきた。
- それでも危機的な財政状況が続き、いつになれば財政健全化が達成できるのか見通しが立たない。
副知事への質問
- これまでの延長線上ではなく、根本的に行財政改革に取り組むための姿勢や考え方をどう変えるのか?
当局答弁(副知事)
- 平成16年に「第二次中期財政運営方針」と「具体化方策」を策定して健全化を進めてきたが、社会保障費の増等で厳しい。
- この方針の後半3年間にあたる「新たな具体化方策」を策定し、計画的かつ着実に改革を進める。
財政改革に対する考え方について
現状と問題の背景
- 従来の改革の枠組みでは不十分であり、既得権益や旧来の慣行にとらわれない「ブレイクスルー」が必要。
- 同時に、行政は公平・公正に公の利益を追求する機能を維持しなければならない。
副知事への質問
- 厳しい財政危機を乗り切るための、これまでにない新たな発想や具体的な考え方はあるか?
当局答弁(副知事)
- 県民視点に立ち、旧来の慣行にとらわれない全分野でのゼロベースの見直しが必要。
- 来年度に民間の視点を取り入れた「事務事業の総点検」を行い、それを踏まえ新たな具体化方策を策定する。
- 地方の負担となっている国の制度や規制、役割分担の見直しを国へ強く働きかけていく。
総室を局に変更する理由について
現状と問題の背景
- 平成13年の「組織のフラット化」の際、部長と室長の中間役職として「総室(総室長)」という名称が導入された。
- 今回の再編でこれを「局(局長)」に変更するが、出先機関(地域事務所)にも「局」があり、県民にとって違いが分かりにくい。
- 権限が変わらないのであれば、単に職員のモチベーション向上のために役職名だけをあげる(名に溺れる)形だけの変更ではないか。
総務企画部長に質問
- 総室を局に変更する、必要性や積極的な理由は何か?
当局答弁(総務企画部長)
- 総室の再編統合により所管領域が広がり、事業執行責任者がこれまで以上に幅広い視点で事業管理や組織運営を担うことになる。
- 従来の総室との違いを明確にし、名称をわかりやすくする観点から「局」に変更する。
営繕室の土木建築部から総務部への移管について
現状と問題の背景
- 営繕室は、公共建築物の設計・監督など技術系の業務を担っており、技術系部署である土木建築部に属していた。
- 今回の再編により、内部管理・事務系が中心である「総務部」へ移管される。
総務企画部長への質問
- 技術的な仕事を専門とする組織を、なぜ事務中心の総務部に移すのか?
当局答弁(総務企画部長)
- アスベスト対策や耐震補強、PFI事業、維持管理コストの縮減などの課題に全庁的に対応する必要がある。
- 各部局に分散していた庁舎営繕部門を一元化し、総務部の財産管理部門と一体で取り組むため。
営繕室の技術力の維持について
現状と問題の背景
- 技術職員が土木建築部を離れ、事務系である総務部に移ることで、現場経験に基づく技術力の維持・向上が難しくなる懸念がある。
- 技術は現場での実践経験があってこそ進歩するものである。
当局への質問
- 移管によって技術力の低下を招き、結果としてコスト高にならないか? 技術力を維持するための具体的な方策は?
当局答弁(総務企画部長)
- 人事交流、研修、情報共有などを通じて土木部との連携を密にし、技術力への影響が出ないよう努める。
- 現場での実践経験を積む機会の確保策について検討を進めていく。
総務部での技術系の管理、チェックについて
現状と問題の背景
- 事務系中心の総務部において、部長や局長が技術系の業務内容を適切に管理・チェックできるか疑問である。
総務企画部長への質問
- 技術系部門の管理や、工事チェックの体制はどう確保するのか?
- 財産管理室に技術系を置くことで、本当に能力が上がるのか?
当局答弁(総務企画部長)
- 設計・積算・工事監理などの技術的チェックは、営繕室長や設備担当室長が対応する。
- 指名業者選考など公共工事の技術的判断が必要な事項は、土木部と連携する。
- 検査段階では、工事検査監を財産管理室に配置してチェック・牽制機能を確保する。
行政事務の効率化について
現状と問題の背景
- 事務を外部委託すると、県庁自身が本来持つべき「企画力」「調査力」「判断力」「決断力」などの能力が失われる懸念がある。
- 外部に丸投げし、チェック機能不足から専門家を余計に雇うことになれば、かえって経費が増大する。
- 最大のコスト削減は、人を増やさずに「同じ人件費で多くの仕事を自前でこなすこと(生産性向上)」である。
総務企画部長への質問
- 外部委託がすべて効率化・コスト削減に繋がるわけではない点について、どう考えるか?
当局答弁(総務企画部長)
- 外部委託が本当に行政の効率化に繋がるよう、委託の対象や範囲に十分留意する。
- 効率的・効果的な事業には生産性を高める人づくりが不可欠であり、職員の能力向上や意識改革に努める。
給与制度の改革、見直しについて
現状と問題の背景
- 国では、職務・職責に応じた給与体系への変更、年功的昇格の抑制、官民比較方法の見直し(小規模事業所の比較対象化など)を検討している。
- 地方公務員の給与も国に準じ、民間給与水準を的確に反映させることが法案で求められている。
人事委員会事務局長への質問
- 職務分類による官民比較や職階差の拡大について、国に準拠するだけでなく「広島版」の抜本改革を行うべきでは?
当局答弁(人事委員会事務局長)
- 基本的には毎年の調査に基づき官民較差を埋める勧告をしているが、国の行革動向を踏まえ、本県の実態に即した給与のあり方を検討する。
- 職務・職責に応じた給与構造への転換や、勤務実績の給与反映については、すでに前年秋の勧告で言及しており、具体的に検討を進める。
特別会計の改革について
現状と問題の背景
- 国は特別会計の統廃合や一般会計化、企業会計原則による資産・負債の開示、経費削減を5年間で計画的に進める方針である。
総務企画部長への質問
- 広島県における特別会計の見直しについてどう考えているか?
当局答弁(総務企画部長)
- 特別会計は受益と負担の明確化や、事業ごとの収支管理などの目的で設置されている。
- 社会経済情勢の変化を踏まえ、各特別会計の必要性を精査した上で、状況に応じて見直しを行う。
市場化テストの問題について
現状と問題の背景
- 国会に提出されている「市場化テスト法」により、公共サービスを民間と競争入札にかける仕組みが導入されようとしている。
- 対象には窓口業務だけでなく、将来的には水道、病院、学校などの公営企業や教育分野も対象になる可能性がある。
- これにより行政の役割や公務員定数に大きな影響が出る。
総務企画部長への質問
- 市場化テストの導入に向け、県としてどのように対応し、職員定数等の影響をどう捉えているか?
当局答弁(総務企画部長)
- 公共サービスの維持向上と経費削減のため、市場化テスト導入に向けた検討は必要。
- 福祉・医療など住民生活に直結する分野への影響や、職員定数への影響が予想される。
- 対象事業の選定方法や、官民競争入札の審査体制、定数管理のあり方を今後検討していく。
職員の能力向上について
現状と問題の背景
- 「小さな政府」でコストを削減するには、職員一人ひとりの能力を向上させて県庁の生産性を上げることが不可欠。
- 平成13年に導入された「フラット化(総戦力化)」は、5年間運用したが結果として職員の能力低下などの弊害を生んでいる。
知事への質問
- 職員の能力(技術力、企画力、判断力など)を向上させるために、今後どのように取り組むのか?
当局答弁(知事)
- 効率的組織で役割を果たすには能力向上が重要。「組織の総合力と生産性を高める人づくり」を新たな総合計画に掲げ、意識改革と能力向上に努める。
- 意欲的な職員を対象とした研修の拡充、勤務実績を反映した給与制度の導入、プロジェクトメンバーの庁内公募などを実施する。
知事の政治資金規正法違反事件について
現状と問題の背景
- 知事の個人後援会等の政治資金規正法違反事件について、公判が開始された。
- 検察の冒頭陳述により、多額の資金が県内の議員に渡ったとされる疑惑があり、説明責任がある。
- これまでの答弁は内容が行き来するばかりで不十分である。
- 質疑のために多くの議会時間が費やされ、予算案の審議時間が削られる影響も出ている。
- 新聞報道により「政党支部の解散」が報じられたが、もっと早く対応すべきだったという住民感情がある。
知事への質問
- 県民が納得できる具体的な事実関係の解明や説明は、いつ、どのような段階になれば行われるのか?
- 議会審議が本件で停滞したことへの責任をどう考えているのか?
当局答弁(知事)
- 政治不信を招いたことを重く受け止め、元事務局長との面談による事実関係の聴取など、解明に向け粘り強く取り組んでいる。
- 公判中につき制約はあるが、引き続き事実解明に向け努力する。
- 新総合計画のスタートに影響が出ないよう、信頼回復に向け最大限努力する。
